こんにちは、ぐのです。
作業療法士としての経験を元に、
自助具について、解説、紹介しています。
今回は、
有限会社ウインドさん(外部リンク)の
「箸ぞうくん やじろべえ」(外部リンク)です。

タイトルでも書きましたが、
「やじろべえ」は
持って使っていると、
普通のお箸にしか見えません。
人目を気にする方でも
安心して使える介助箸です。
・ 介助箸を探している人
・ 介助箸の情報を得たい人
・ 介助箸っぽくない介助箸が欲しい人
に向けて書いています。

1.こんな人にオススメ
- 従来の介助箸のデザインが好きになれない人
- 人前で介助箸を使うことに抵抗がある人
- とにかく軽い介助箸を探している人
- 食事中、介助箸をテーブルを置くときに
箸先がテーブルについてしまうのが気になる人
上記のような方々にオススメです。
2.「やじろべえ」は持ったら、ふつうの箸!
「やじろべえ」は
このような形をしています。
手の中で安定するように、
土台となる部分がついていて、
その中にバネが内蔵されたジョイントが
挟み込んであります。
ですが、持ってみると、どうでしょう。

土台の部分が、
ほとんと見えなくなるので
普通のお箸を使っているようにしか
見えません。
食事をするのは、
自宅だけではありません。
介護サービスを使っている方であれば、
デイサービスやデイケアで
食事を摂られる方もいるでしょう。
今は、外出があまりできないですが、
外食をすることだってあります。
自宅以外で食事をするとき、
人目が気になってしまう方も
いらっしゃいますよね。
普通のお箸を使えないんだと思われたくなくて、
無理に、普通の箸を使って、
結局こぼしてしまったりといったことも
十分にあり得ます。
そんな方に、
「やじろべえ」はオススメです。
持ってしまえば、
普通のお箸と同じです。
でも簡単に使えます。
つまむだけです。
「やじろべえ」なら、
安心して、食事を楽しむことができますよ。
3.軽い!
「やじろべえ」のすごさは、
それだけではありません。
使い心地もとても軽いんです。
別の記事で
「箸ノ助」という介助箸を
ご紹介しているのですが、
つまむときの力は、
その「箸ノ助」よりも
少なくて済みます。
持った感じも、軽いです。
「箸ノ助」が 約35g なのですが、
「やじろべえ(長)」は 約27g です。
(短い方は 約21gだそうです)
普通のお箸が、
15〜25g程度なので、
それに近い軽さを実現してくれています。
正直なところ、
つまむ力の軽さも、
持ったときの軽さも、
実際に両方を持ち比べてみないと
わからないくらいの違いなのですが、
「とにかく手の力(指の力)が弱い!」
という方や、
「とにかく軽いものがいい!」
という方には、
「やじろべえ」をオススメします。
手の変形の具合にもよりますので、
よく考えて購入していただきたいですが、
「変形はない」とか
「変形は強くない」という場合は、
断然、「やじろべえ」です。
4.箸先が浮く!
「やじろべえ」という
名前の由来にもなっていますが、
テーブルに置いた時に、
箸先が浮きます。

食べている最中に
一旦、箸から手を離したくなることは
よくありますよね。
でも、介助箸は、
多くの場合、
お茶碗などの上に渡して置くのは難しいです。
箸先だけを
お皿などの先に乗せるようにしてもいいのですが、
バランスが難しくて
すべって落ちてしまうこともあります。
ですが、「やじろべえ」なら、
勝手に箸先が浮いてくれるので、
衛生的に安心です。
5.詳細情報
必要か必要でないかわからないけれど、
「必要な人がいるかもしれない!」
という信念(?)のもと記載する
さまざまな詳細情報です。
必要なない人は読み飛ばしてください。
記載してある情報以外にも、
「ここはどうなっているの?」
というところは、
コメントくだされば、
可能な限りお答えします。
私の手元にあるのは、「長」なので、
それを基本に記載します。
「短」は、現状、持っていないので、
調べた情報を記載します。
資金に余裕ができて、
新しく購入できたら、
追記しようと思います。
① サイズいろいろ(長)

① 122mm
② 58mm
③ 40cm
① + ② + ③ = 220mm
(短)の全体の長さは 200mm
④ 25mm

⑤ 38mm
⑥ 23mm
箸先の太さ 約2.5mm
箸の後ろの太さ(一番太いところ) 約7.5mm

赤い形の部分は 32mm × 7mm くらいです。

⑦ 34mm(内側についているジョイントの長さ)
⑧ 9mm(ジョイントの高さ)
箸先に、溝が彫ってあります。
5mm間隔くらいで、5本。

② 材質
天然木(紫檀、チーク)
ステンレス
耐熱ABS
ウレタン塗装
③ 耐熱温度
80度
耐冷温度は記載がないので、不明です。
④取扱い上の注意
つけおきは避けるよう、記載があります。
食器洗浄機や乾燥機の使用は、できません。
食事用に作られているため、
調理などには使用しないよう、記載していあります。
⑤ その他
右手、左手兼用です。
日本製です。
気になるところ「個体差がある」
これは、私が情報を集めている段階で
気になったことなのですが、
同じものでも、
ものによって、
箸の太さが左右で違ったり、
ジョイントの取り付けにズレがあったり
するみたいです。
私の手元にあるものも、
右と左の箸先の太さが、
ちょっと違います。
(使うのに支障がない程度なので
そのままにしています)
天然木から削り出して
作っていくからなんでしょうかね。
でも、明らかに使えないほどの
ズレや歪みなどは、
交換してもらってください。
ですので、
スムーズに返品・交換に応じてくれるお店を
選んでいただきたいなーと思います。
品物としては、
とってもいいものなので、
間違いなくオススメです!
現状では、
購入できるお店のリンクを貼っていないので、
どこのお店がいいですよーとは言えないのですが、
オススメできるお店を見つけたら、
リンクを貼ろうと思います。
そのまま購入したかった方、
お手間をかけさせてしまって申し訳ありません。
ちなみに、
パッケージに入っている状態だと、
箸先は隠れていて見えないので、
店頭で買う場合でも、
確認させてもらうことをオススメします!
(させてくれるといいですが…)
最後に:「使いやすさは、値段に変えられない」
本商品に限らず、
介助箸について思うことなのですが、
ちょっと高くても、
ご自身にあったものを買った方がいい
と思います。
私が、作業療法士として
「オススメできる/オススメしたい」
と思える介助箸は、
「箸ノ助」と「やじろべえ」
なのですが、
どちらも、
他の介助箸に比べると、
ちょっと高い値段設定になっています。
(お店に寄って違いますが、
ホームページの記載だと、3000円税別です)
確かに、他の介助箸だと、
1000円以内で買えるものもたくさんあるので、
値段だけ比べてしまうと、
高いなーと感じて、
安い方を買いたくなってしまうと思うのです。
介助箸の購入を検討しているときって、
食事の動作に困っているときですよね?
だから、機能で選んでいただきたいなーと思うのです。
機能面で選んだら、
箸ノ助ややじろべえを含む、
有限会社ウインドさんが作られている
箸ぞうくんシリーズがいいと思います。
障害者用の箸ばかりを作っておられる会社さんなので、
間違いないないです。
ただ、得られる情報が少ないのも確かなんです。
自助具は、
実物が売っているお店も限られているので、
なかなか手に取って選ぶということができません。
少なくとも、
私が住んでいる田舎では、
買ってみないと、実物は触れない
なんてことは
むしろ普通です。
使えなかったら仕方ない、みたいな。
だから、ついつい、
安い方を買ってしまうんですよね。
ですので、
できるだけ、
このサイトで、
細かい情報を提示して、
購入の手助けにしていただきたいなー
と思うのです。
私自身も、
まだまだ知らないことがたくさんありますし、
拙い文章で
大変恐縮なのですが、
出せる情報や知識は、
できるだけご提供したいと考えているので、
気になることがあれば、
ぜひお声かけください!
最後に長々と語ってしまいました。
読んでくださった方、
お付き合いくださいまして、
本当にありがとうございました。
ではまた! なぎでした!

